Stilllive Studies 2025:Interdisciplinary Performance
2025.02.08.Sat
02.08.Sat
権祥海
小林勇輝、その他
主催 Stilllive 共催 The 5th Floor The 5th Floor 賛助 D/C/F/A グラフィック・デザイン 阪本あかり 予約フォーム https://forms.gle/A7wBNUidZTP3HSqy8 お問い合わせ The 5th Floor / info@the5thfloor.org
パフォーマンスプラットフォームStilllive(スティルライブ)は、パフォーマンスの理論的・実践的な考察、身体の諸問題をめぐる知識生産に取り組む「Stilllive Studies 2025:Interdisciplinary Performance(学際的パフォーマンス)」を開催します。2023年、Stillliveは初回となる2019年から培ってきた領域横断的な協働の経験を基に、パフォーマンスに関する学びの場を開く「Stilllive Studies」を開催しました。会期中には、複数のアーティストが各自の経験をもとに、都市、政治、ジェンダー、コミュニティなどの課題を参加者とともに深掘りするプログラムを合計16回開催しました。今回のスタディーズ・プログラムでは、これまで芸術のみならず、武術、ゲーム、歴史、料理など様々な分野の知識や手法をリサーチし、多面的な活動を展開してきたアーティストを招き、トーク、ワークショップを含む体験型プログラムによってパフォーマンスの学際的な可能性を探っていきます。 #0 小林勇輝 海外レジデンス報告会 日時:2025年2月8日(土)15:00-16:30 会場:The 5th Floor 参加費:無料(要予約、定員10人) 聞き手:権祥海(東京都現代美術館) アーティストの小林勇輝は、2019年11月より京都にて詠春拳の鍛錬を始め、2024年アジアン・カルチュラル・カウンシル(ACC)ビジュアルアーツ部門の個人フェローシップを受賞し「詠春拳」の鍛錬・リサーチのため香港、中国本土へ6ヶ月間の滞在を経験した。その過程では、女性であった詠春拳創始者の思想を再解釈し、現代の男性中心的な武術における性別、力、身体性の枠をクィアリング(queering)する視座を見出した。詠春拳の発展と密接に関係する東アジアにおける戦争と植民地支配の歴史、髪型や服装における伝統様式、そして現代社会における戦いや自己防衛を学ぶことの意味を、身体を媒介とするパフォーマンス・アーティストとして模索してきた。今回の報告会では、2024年の香港での活動、そしてニューヨークのウォーターミル・センター(The Watermill Center)レジデンスでの作品制作について小林自身の実演を交えて共有する。 #1 小林勇輝 詠春拳ワークショップ 日時:2025年2月8日(土)17:00-19:00 会場:The 5th Floor 参加費:1000円(要予約、現地での現金払い、定員15人) 2024年、香港でのリサーチ活動中に、滞在先であった「袁炎強詠春國術曾」、1967年香港に初めて設立された「詠春體育会」の両団体より詠春拳師傅の認定をいただき、武術家としても活動の幅を広げることとなりました。今回のワークショップでは、これまで学んだ詠春拳の概念や代表的な手形、基礎となる「小念頭」と「黐手」をもとに、参加者同士で身体的な相互関係を試す場を設け、パフォーマンス・アートとの共通点を見出します。
権祥海|Sanghae Kwon 東京都現代美術館学芸員。1990年韓国生まれ。2018年東京藝術大学美術研究科芸術学専攻(日本・東洋美術史)修士課程修了。2022年同大学国際芸術創造研究科アートプロデュース専攻(キュレーション)博士課程修了。現代美術とパフォーミング・アーツを横断するキュレーション、プラットフォーム運営​(Stilllive)、執筆活動を主軸に、パフォーマンスにおける共集性、個人や共同体のトランスナショナルな社会実践を捉えている。主なキュラトリアルプロジェクトに「Stilllive 2024: Kinetic Net」(クリエイティブセンター大阪(CCO)、2024年)、イム・ミヌク「Hyper Yellow」(駒込倉庫・隅田川屋形船、2024年)、研究に「東アジアにおける歴史実践の場としてのパフォーマンス-イム・ミヌク、高山明(Port B)、ワン・ホンカイを中心に-」(博士学位論文、2022年)などがある。
小林勇輝|Yuki Kobayashi 小林勇輝(現代美術家・パフォーマンスアーティスト)2014年セントラル・セント・マーチンズ・カレッジ・オブ・アート・アンド・デザインで学士号、2016年ロイヤル・カレッジ・オブ・アート(英国王立芸術学院)で修士号を取得、2019年よりパフォーマンス・プラットフォーム「Stilllive」を設立。自身の身体を中性的な立体物として用い、性や人種的な固定概念に問いかけ束縛や流動性を表現する。また自由と平等の不確かな世界を制限的な社会的コードを疑い人間の存在意義を探る学際的パフォーマンス作品を発表。MMCA(国立現代美術館、ソウル、2021年)、CHAT(Centre for Heritage, Arts and Textile、香港、2023年)、台北市立美術館(台湾、2024年)、ウォーターミル・センター(ニューヨーク、2024年)など、展覧会、フェスティバル、演劇、映画、レジデンスなど国際的に招聘されている。2023年アジアン・カルチュラル・カウンシル(ACC)個人フェローシップ、ビジュアルアーツ部門受賞。2024年香港の詠春體育会、袁炎強詠春國術曾より詠春拳師傅(インストラクター)を授与され、武術家としても活動を始める。