ExhibitionImg
Deep in the Sway
2026.02.21.Sat
05.10.Sun
岩田智哉
アンドリウス・アルチュニアン、アヌラック・タンニャパリット、AFSAR (Asian Feminist Studio for Art and Research)、プラジャクタ・ポトニス
開場時間 13:00 - 20:00 (最終入場19:30) 閉場日 火、水 入場料 ¥500 主催 The 5th Floor The 5th Floor 賛助 D/C/F/A 協力 エルメス財団、Hotel Graphy 根津 プロジェクト・マネジメント エリカ・ドレスクラー グラフィック・デザイン saki・sohee 設営 柏木崇吾 【イベント概要】 1) オープニングレセプション 2026.2.21(土)18:00 – 2) トークイベント タイトル:Community as a Space of Mutual Holding|相互に支えあう空間としてのコミュニティ 日時:2026年2月21日(土) 16:00-17:00 会場:The 5th Floor 登壇者:ムーニ・ペリー(AFSARメンバー) * 予約不要 Community as a Space of Mutual Holding|相互に支えあう空間としてのコミュニティ AFSARメンバーのアーティスト、ムーニ・ペリーによるトークイベント「Community as a Space of Mutual Holding」は、時間をかけてコミュニティを形作る、「集まる|gathering」、「とどまる|staying」、「いなくなる|leaving」という三つの行為のさまざまな形式について、彼女の5年間のAFSARの共同運営の経験を元に掘り下げます。ペリーは、AFSARの過去および現在進行中のプロジェクト、そして女神の伝統やその周辺のコミュニティを含む、ディアスポラな神格に関する彼女自身のリサーチについて発表します。 本トークは、コミュニティを単なる象徴的な仕草として取り扱うのではなく、いかにメンバー同士がお互いにとって実のあるリソースとなるような形で機能しうるかについて問いかけます。コミュニティはいかに固着した「私たち|we」を超えて、活発で、風通しがよく、そして持続可能たりえるのでしょうか? 【関連展示】 本展は、以下の展覧会と合わせて開催されます。 Obol アンドリウス・アルチュニアン 会期:2026年2月20日(金) ~ 2026年5月31 日(日) 開館時間: 11:00–19:00(入場は18:30まで) 入場料:無料 休館日:水曜日 会場:銀座メゾンエルメス ル・フォーラム 8・9階|中央区銀座5-4-1 TEL 03-3569-3300 主催:エルメス財団 協力:東京日仏会館 詳細:https://www.hermes.com/jp/ja/content/343162-mgeditopagearticleforumf73/
声をあげること、そして歌うこと。それは、自らを不可視化する既存のシステムや状況へと抵抗し、またその中に自身の存在を登録するためのアクションだと言えます。国際社会の複雑な政治経済的ダイナミクスの中で発される数多の声は、多くの人に届くことなく掻き消されていきます。しかし、それらを単に弱者やマイノリティによる叫びとして認識するのではなく、むしろ新たなルールを、生を、この世界にパフォーマティブに刻む手法や技術として考えることができるのではないでしょうか。 「Deep in the Sway」は、それぞれに異なる手法で、声や歌、語りや叫びを「聴く」ことに向き合うアーティスト4組の実践を紹介します。彼らが拾い上げる声は、既存の世界秩序からの逸脱や家父長制、集団的なケアの実践や国家からの逃避といったそれぞれに固有の文脈を持ちます。しかし、それらは個別の事象として存在するのではなく、歴史の網の目の中で複雑な地下水脈としてつながりながら、私たちの生きる世界で共振します。本展はそれらを聴くことで、そうした声に耳を傾けると同時に、その声自体を、現実へとしぶとく、しなやかに抵抗するための具体的な実践として考えます。 一方で、「聴く」という行為に想定される主体は、そうした声を他者化および対象化することで、自らを無意識に安全圏へと定位する危険性を常に孕んでいます。ジャン=リュック・ナンシーは、聴取の主体を反響や共鳴の場それ自体、すなわち音による揺らぎの中に身を置く存在として読み直します。そのような彼の思考を補助線に、本展は「聴く」という行為の主体性と倫理、そして声との距離についても問いかけます。
岩田智哉 | Tomoya Iwata 1995年愛知県生まれ、キュレーター。東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科修了。アジア各地のオルタナティヴ・スペースを訪れ、それぞれのローカルのアートシーンにおけるオルタナティヴとインスティテューションのダイナミズムについてのリサーチを行う。また自身もそのようなスペースを運営する実践者として、展覧会に限らない広義のキュラトリアル実践を通して、既存のシステムに対するオルタナティヴの可能性を模索する。2022年4月より、キュラトリアル・スペースThe 5th Floorのディレクターを務める。 主な展覧会に、「Obol」(銀座メゾンエルメス ル・フォーラム、東京、2026年)「Reverse Cabinet」(Kiaf[Special Exhibtion]、ソウル、2025年)、「さかむきの砂」(kudan house、東京、2025年)「ANNUAL BRAKE」シリーズ(The 5th Floor、東京、2022、2023、2024年)「Things named [things]」(The 5th Floor、東京、2023年)、「la chambre cocon」(Cité internationale des arts、パリ、2023年)、「between / of」(The 5th Floor、東京、2022年)。 近年参加したプログラムに、キュレーター・イン・レジデンス(Cité internationale des arts、パリ、2023年)、「Gwangju Biennale Academy International Curator Course」(光州、2024年)、「2024 Workshops for Emerging Arts Professionals: New Flows」(Para Site、香港、2024年)など。また台北當代の「Ideas Forum」(台北、2023年)に登壇。
アンドリウス・アルチュニアン|Andrius Arutiunian 1991年、アルメニア/リトアニア生まれ。「聴く」ことのハイブリッドな形式、ヴァナキュラーな知識、そして現代的な宇宙論を扱うアーティスト・作曲家。アンドリウス・アルチュニアンのリサーチはしばしば、時間性、共鳴、そしてオルタナティヴな世界の秩序を実験的に探究する。催眠的かつ謎めいた形式に関する遊び心に溢れた思索を通して、アルチュニアンのインスタレーション、映像およびパフォーマンス作品は、音楽的および政治的な調和という概念に挑戦する。 2022年、アルチュニアンは第59回ヴェニス・ビエンナーレにおいて、アルメニア・パビリオン代表として「Gharīb」展を開催。また最近の個展に、「Counterfates」(Meduza Vilnius、2023年)、 「Diaphonics」(CentralaBirmingham、2023年)、および「Incantations」(CTM and silent green、ベルリン、2021年)。グループ展およびパフォーマンスに、第14回上海ビエンナーレ「Cosmos Cinema」、ル・フレノワおよびポンピドゥー・センター(トゥールコワン)、第14回クアナス・ビエンナーレ、M HKA(アントワープ)、Stroom(ハーグ)、Stedelijk(アムステルダム)、Survival Kit 13(リガ)、ドクメンタ14「Parliament of Bodies」(カッセル)、Radicants and Slavs and Tatars’ Pickle Bar(パリ)、gbagency(パリ)、FACT(リバプール)、Rewire Festival(ハーグ)、Contemporary Art Centre(ヴィリニュス)。 2024年、「Future Generation Art Prize」の最終候補に選出。2023年から24年まで、ベルリンのDAADフェロー。その他レジデンスに、Max Planck Institute for Empirical Aesthetics(フランクフルト)、Amant(シエナ)、ルーパート(ヴィリニュス)、Cite Internationale des Arts(パリ)、EMARE/EMAP(リバプール)、BALTIC Centre for Contemporary Art(ニューカッスル)、ZKM | カールスルーエ芸術メディアセンター。 アヌラック・タンニャパリット|Anurak Tanyapalit 1992年、タイ・プレー生まれ。現在はチェンマイを拠点に活動。2016年にタイ・チェンマイ大学芸術学部卒業。空間的な関係性に関心を持ち、それは周辺地域における内容や文脈だけでなく、絶えず相互に関わり合う人々の関係性も含む。彼の作品はしばしば社会的な問題や実験的な探究を扱い、多様な作品形式を通して、社会に対するさまざまなオルタナティヴなあり方を物質的かつ想像的に提示する。 アヌラックは、これまで数多くのアーティスト・イン・レジデンス・プログラムに参加。Post-Localization Syndrome(Barim、光州:韓国、2022)、KULTX Collaborative Space(コーンケーン:タイ、2022)、 Koganecho Bazaar 2019: New Menagerie(黄金町、横浜、2019)/Pisaot artist-in-residence(Sa Sa Art Project、プノンペン:カンボジア、2019)、 DASH project(Làng Art Dorm、フエ:ベトナム、2018)、XIANG ER Alternative Space(桃園区:台湾、2017)。 主な個展に、「Mutual Refusal Futures Otherwise」(Indeks Project Space、バンドン:インドネシア、2025)、「YPC Studio Project “Yeedora”」(YPC SPACE、ソウル、2025)、「In Parallel Universe and What We HED!!!」(KULTX Collaborative Space、コーンケーン、2022)、「I Run Therefore I Am」(XIANG ER Alternative Space、桃園区、2017)、「Equinoctial」(Asian Culture Station、チェンマイ、2016)、「Moment」(Pong Noi Community Art Space、チェンマイ、2016)など。 主なグループ展に、「WHERE ARE WE LANDING」(JWD Art Space、バンコク、2023)、「Our Roots Run Deep」(SIST‘ART GALLERY、ヴェネツィア、2023)、「NO RIVER WE CRY – GMS ART FEST 2024」(ケムラート、ウボンラーチャターニー:タイ、2023)、「MAIIAM Pavilion | Point of No Concern: return to the rhizomatic state」(タイ・ビエンナーレ2023、チェンライ、2023)、「S.O.E 2023 We Trend Everything」(コーンケーン、2023)、「Bangkok Biennale 2020 “Talk-Talk-Villion”」(Speedy Grandma、バンコク、2020)、「New Menagerie – 12th Koganecho Bazaar 2019 Art Festival」(横浜、2019)、「Painnale 2018 Lost Map」(The Plaza、チェンマイ、2019)など。 AFSAR (Asian Feminist Studio for Art and Research) 2021年の設立以来、AFSAR(Asian Feminist Studio for Art and Research)は、現代美術、学術、アクティヴィズム、そしてコミュニティ・ベースの実践のあいだでフェミニズムの言説をつなぐことを目指してきた。AFSARは、ベルリンで活動開始したのちグローバルにネットワークを拡張し、アジア各地のローカル性を通して、多様なパートナーとの対話を構想する場を形成している。プラットフォームとしての活動形態は流動的であり、15〜20名のアクティブなメンバーと約300名のオンラインメンバーによって構成される。中心を持たないバーチャルな空間を軸に、コレクティヴなリサーチを育むためのハイブリッドなプログラムや勉強会を開催している。 プラジャクタ・ポトニス|Prajakta Potnis プラジャクタ・ポトニス(1980年、インド・ターネ生まれ)は、ムンバイを拠点に活動している。過去のグループ展に、第15回シャルジャ・ビエンナーレ(2023)、アルル国際写真祭(2022)、台北市立美術館(2021)、第11回光州ビエンナーレ(2016)、クイーンズ美術館(2015)、コチ=ムジリス・ビエンナーレ(2014)、カディスト・アート・ファウンデーション(2012)、ヘアニング現代美術館(2010年)など。 主な個展に、「a body without organs」(Project 88、ムンバイ、2020)、「when the wind blows」(Project 88、ムンバイ、2016)、「Kitchen Debate」(Künstlerhaus Bethanien、ベルリン、2014)、「Time Lapse」(The Guild Art Gallery、ムンバイ、2012)、「Local Time」(Experimenter、コルカタ、2012)、「Porous walls」(The Guild Art Gallery、ムンバイ、2008)、「Membranes and Margins」(Gallery EM、ソウル、2008)、「Walls in between」(The Guild Art Gallery、ムンバイ、2006)など。Project 88(ムンバイ)に所属。 STILL LIFE, 2009. Digital print on archival paper, 34 x 60 inches.