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現象と記録:同一の記録を3つの部屋にしてみる
2025.08.29.Fri
10.12.Sun
キュレーション P.A.R.T. Collective
アーティスト 安齋詩歩子、佐久間大進、seaketa、芝田日菜、横澤武竜
開場時間 13:00 - 20:00 (最終入場19:30) 閉場日 火、水 入場料 ¥500 主催 The 5th Floor 助成 一般社団法人多摩美術大学校友会 The 5th Floor 賛助 D/C/F/A グラフィック・デザイン 横澤武竜
この展示では、ほとんど同じ間取りの三部屋を使用し、それぞれの部屋に映像・写真・ポスター・レビューを設置しています。しかし、鑑賞者が入ることができるのは、そのうち一つの部屋に限られます。 2025年3月、WHITEHOUSE (東京・新宿) にて、衣服作家・柴田勇紀の作品を使ったコレクティブパフォーマンスが行われました。本展示では、このパフォーマンスについての記録が五人の作家によって展示されています。 パフォーマンスで試みられたことの一つに、厳格な作家的空間を持つ者同士が関係をもつことがありました。 ここでの厳格さとは、明確な輪郭を持った作家空間と、その空間の中で全てのことを扱うことが可能となる状況のことを指しています。 そのような作家たちが、厳格なまま互いに関係するために、柴田の衣服を起点にパフォーマンスを行いました。 「現象と記録:同一の記録を3つの部屋にしてみる」では、現代社会において記録として使用されるメディア空間を厳格なまま扱いつつ、記録や体系化などの操作を行えるかを鑑賞者と共に探っていきます。 鑑賞者は、入ることの出来なかった部屋について考えたり、他の部屋に入った他者と話し合うことで、メディアと記録の関係について探究することができます。
柴田勇紀(P.A.R.T. Collective)|Yuuki Shibata 衣服作家、キュレーター。人間を独立した現象の集合と定義した上で、衣服の行為性に着目し、着用者が自らの生き方に自己言及するような衣服体験を構築している。 松下元昧(P.A.R.T. Collective)|Motokura Matsushita 美術作家、文学者。非人間的な概念の操作を主とするボードゲームや、小説による概念操作の実践によって、人間の生活を非人間的な概念のうちに生み出すことを行なっている。
安齋詩歩子|Shihiko Ansai 過去に、精神医学とファッションをテーマに、衣服と身体の親密性を研究するとともに、ファッションに関する著作の翻訳や論文等の文章を執筆し国内外の学会で発表を行う。現在は「衣服における触覚性」と「ケアとしての衣服」の観点から、オルタナティヴなファッション研究の可能性を模索している。 佐久間大進|Daishin Sakuma 多摩美術大学芸術学科卒業、京都市立芸術大学修士課程デザインB専攻在学中。 世界や装置、メディアについての批評を行うとともに、抽象写真のワークショップや「写真装置」を体験するインスタレーション、平面の抽象写真などを通じて写真的な構造や体験を作品化している。 seaketa プロデューサー、映像作家。KumoCommunication主宰。様々な楽曲や映像をインターネット上に多数発表。 2016年に活動を開始。様々な楽曲や映像をインターネット上に多数発表。2019年にアジアのエレクトロニック、エクスペリメンタルな音楽にフォーカスする海外レーベルCHINABOTよりEP「Gion ぎおん」をリリース。 ライブハウスやクラブ以外にも、デパートの屋上や草原などでもライブ活動を行なっている。 近年は、スマートフォンを使用して、重奏的なリズムを即興で構築する演奏を主としている。 芝田日菜|Hina Shibata 映画作家。人間と非人間の関係がストーリーやエンターテイメント性からではなく、映画自体の撮影・編集技術などの追求によって立ち現れる映画を制作している。 横澤武竜|Takeru Yokosawa 多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒業。制作する媒体と鑑賞者との多元的な接点を探り、視覚以外によって情報を伝えるデザインを得意とする。